ゼニカルに含まれる成分とその効果について解説します。

2017/04/26 2017/04/27

世界中で広く使用されているダイエット薬、ゼニカル。かなりの確率で痩せることに成功すると評判で、気になっている人もいると思います。この記事では、ゼニカルの成分と効果について解説していきます。

ゼニカルの特徴

ゼニカルは、スイスのバーゼルに本拠を置く製薬会社「エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社」が開発した経口内服型の肥満治療薬です。世界17カ国で使用されており、その絶大な効果と安全性から4,000万人以上の人が愛用しています。

ダイエット薬というと食欲を抑制するイメージがありますが、ゼニカルは普通の食事をとりながらダイエットできるのが特徴。ストレスなく、無理なく理想の体重へと近づくことができます。体重を落とすためには根気が必要ですが、ゼニカルを服用しながらのダイエットは挫折しにくいと今注目を浴びているのです。

ゼニカルの成分のオルリスタットって？

ゼニカルの成分は、オルリスタットです。スイスのロシュ社からはゼニカルの商品名で、イギリスのグラクソ・スミスクラインからはアライの商品名で販売されていますが、日本では販売されていません。

しかしながら、オルリスタットには驚くほどのダイエット効果があります。アメリカでのゼニカルの治験では、なんと1年間の服用で87％もの人がダイエットに成功したとのこと。体重が5%減少した人が60%、10％減少した人は27%だったそうです。60kgの人の体重が5%減少すると57kg、10％減少すると54kgですから、かなり大幅な減少であることがわかりますよね。

オルリスタットは、食欲を抑制せずに減量をサポートしてくれるとても画期的な成分なんです！

どんな働きをするの？

ダイエットの邪魔をするものといえば、脂質ですよね。脂質は分子量が大きく、そのままでは吸収することができません。そのため、脂質を分解して吸収するためにリパーゼという酵素が腸内で分泌されます。

オルリスタットが作用するのは、このリパーゼという酵素。これを阻害することにより脂肪の吸収を抑制するのです。この結果、食事で摂取した脂肪の約30％をそのまま便として排出することができます。

推奨される容量は、1日3回120mgずつ。炭水化物が中心の食事ではあまり効果がありませんが、脂っこい食事の時にはカロリーを大幅にカットすることができます。

オルリスタットの効果が出るのはいつ頃？

オルリスタットの服用を開始してから、2週間ほどで効果があると感じた人が多いようです。とはいえ、効果が出るまでの期間はもちろん人それぞれ。効果が実感できるまで、気長に服用を続けましょう。オルリスタットには依存性などはないので、長期間にわたり使用しても問題はありません。

なかには、オルリスタットを服用しているからといって食べ過ぎてしまう人もいるようです。しかし、それでは当然効果は半減してしまいます。オルリスタットの効果を生かすためにも、健康的な食生活を心がけるようにしましょう。

オルリスタットの副作用

効果が高く安全性にも問題ないといわれているオルリスタットですが、医薬品なので当然副作用もあります。そのため、オルリスタットを長期で服用するのであれば副作用とも上手に付き合っていく必要があります。

オルリスタットを服用した人のほとんどが悩まされる副作用が、便に関係する副作用です。具体的には、下痢、おならの増加、急な便意、便失禁などです。これらの副作用はすべて、吸収されなかった脂質が便として排出されるために起こるもの。オルリスタットの効果が出ている証拠でもあるので、これらの副作用を抑えることは基本的にできません。

気付かないうちに油のみが肛門から漏れ出ることもあるため、オルリスタットの服用中は必ずナプキンなどをするようにしましょう。また、特別なイベントなどがある時にはオルリスタットは服用しない方が無難です。服用を中止したら直ちに副作用がおさまるわけではないので、大事な日の2日前からは服用をストップすることをおすすめします。

また、オルリスタットを服用すると脂溶性ビタミン（A・D・E・K）が不足してしまうことがあります。これは、脂質の吸収が阻害されることによって脂溶性ビタミンの吸収も悪くなってしまうため。マルチビタミンなどのサプリメントで脂溶性ビタミンを補給しましょう。サプリメントを摂取する時には、オルリスタットを服用した前後2時間は避けましょう。